常夏日記インスト用シナリオ

「夏の訪れ」


人数 1〜4人
時間 60分
このシナリオは、事前に説明書を読むことなく、物語に沿って進めることでその内容が理解できるように構成されています。
説明書を読むのが大変、インストが難しいといった場合や、ルールの確認などにご活用下さい。

舞台となる田舎の空気を感じながらゲーム進行に必要な動作を身に付けていきます。

プレイヤーの一人が語り手となり、他のプレイヤーはその指示に従って進めていきます。
左側が指示・解説、右側が物語です。交互に読み進めていきます。
3人以下であれば語り手も参加しても構いません。

語り手がいない場合やソロプレイをするときは、画面を見ながら黙読で進めていきます。





これから常夏日記インスト用シナリオ「夏の訪れ」を始めます。
事前準備は必要ありません。
誰もが懐かしむ"あの夏"を。
このシナリオの目的は、説明書の内容を理解し、今後のゲームを円滑にすすめるようにすることです。
降り注ぐ太陽。
蝉時雨が、聞こえてくる・・・
収納ケースから内容物を全て取り出し、名称を確認して下さい。
バスに揺られること3時間。
到着したのはとある田舎町。
メインボード4枚をイラストが合うように並べて下さい。
それぞれをエリアと呼びます。全部で4エリアあります。
説明書1ページ目の"メインボードの見方"でマスの種類を確認して下さい。
どこか昭和の香りがするこの自然豊かな地にあなたは降り立ちました。
適当な方法でスタートプレイヤーを決め、各自プレイヤー駒を選んで下さい。
時計回りに、エリアを1カ所ずつ決めます。
そのエリアにある"バス停マス"にプレイヤー駒を置いて下さい。
今はちょうど夏休み。あなたはこの夏をここで過ごします。
これから始まる新しい生活のことを考えると長旅の疲れも忘れてしまいます。
各自"並はじき"を3つ取り、手元に置いて下さい。
並はじきは元気を表します。
元気を消費することで様々なアクションを行うことができます。
最大所持数は3です。
あなたが泊まりに来るのをおじいちゃんとおばあちゃんは心待ちにしています。
そろそろ出発しましょう。
今回の目的地となる祖父母の家を決めます。
プレイヤー駒と同じ色のホワイトボードマーカーを持って下さい。
自分のプレイヤー駒があるエリアと対角のエリアの"家マス"を1カ所選び、マスの中をマーカーで塗りつぶして下さい。
あなたは記念すべき第一歩を踏み出しました。
各自個人ボードを持って下さい。
左下の表はあなたができる行動を示しています。

まずは表の一番上の"歩く"を行います。
(このシナリオでは時間短縮のため、全員で同時に駒を動かしていきますが、実際は順に手番が移っていきます。)
"歩く"では元気を1消費します。
並はじき3つを横一列に並べ、そのうち1つを手前から奥に動かして示します。

これにより"歩く"が行えます。
自分のプレイヤー駒を1マス移動し、手番を終えます。

舗装されていない曲がりくねった道が続きます。
膨らむ期待に歩く速度も自然と早まり、気づいたら駆けだしていました。
並はじき3つを横一列に並べ直します。
この処理は自分の手番が終わる度に行って下さい。

"歩く"の下にある"走る"を行います。
"走る"では元気を3消費します。
並はじき3つを手前から奥に動かして示します。

これにより"走る"が行えます。
自分のプレイヤー駒を4マス移動します。
途中で停止することはできません。(必ず4マス移動する)
炎天の下を疾走したので息が切れました。
少し休憩しましょう。
手番が終わったので、並はじきを並べ直してから"休む"を行います。
先ほどのように並はじき3つを動かして示します。

これにより"休む"が行えます。
各自"色はじき"を1つ取り、手元に置いて下さい。

色はじきはやる気を表します。
やる気を消費することで特殊なアクションを行うことができます。
最大所持数は6です。
お茶を飲もうと水筒を探しますが見つかりません。
どうやらバスに置いてきてしまったようです。


…他にも忘れ物があるかもしれません。今一度持ち物を確認しておきましょう。
個人ボードで持ち物を管理します。
左上は"お金"を、右上は"生き物"を、右下は"駄菓子"と"玩具"を示しています。
泊まるための荷物、バス代の残りが入ったお財布、家から連れてきた相棒、バスでおばさんに貰ったアメ、相棒のエサ、少しくたびれた虫網。

どうやら水筒以外に忘れてきたものはないようです。
個人ボードにはアイテムごとにそれぞれチェックボックスがあります。
以下のアイテムにマーカーでチェックを入れて下さい。

1円玉を3枚、5円玉を1枚、10円玉を2枚、100円玉を1枚、カブトムシを1匹、アメを2個、昆虫ゼリーを5個、虫取りセットを1つ持っています。
アメを口に放り込み、出発しましょう。
並はじきを並べ直し"食べる"を行います。
元気の消費は0なので動かす必要はありません。
"食べる"は手番に1回しかできないので注意して下さい。
アメのチェックを1個消して下さい。

これにより"食べる"が行えます。
アメの効果で色はじき1個を手元に追加します。
道ばたの茂みが揺れ、何かが頭上を飛んでいきました。
ここには都会よりたくさんの生き物がいるはずです。
虫網を持って進みましょう。
"歩く"や"走る"を使って近くの"草マス"まで移動して下さい。
ここで並はじきの動かし方をマスターしましょう。

全員が草マスに着いたら"使う"を行います。
"使う"での元気の消費量を見ると"?"となっています。
これは玩具によって消費量が異なることを示します。

それぞれの玩具の欄の右上に消費量が表されています。
今回は虫取りセットを使うので元気を1消費します。
これにより虫取りセットの効果で"取る"が行えます。

青く生い茂った草むらで虫網を振り回しました。
何か捕まったでしょうか。
"取る"での元気の消費は1となっていますが、"使う"で消費したのでこの場合はさらに消費することはありません。
順にサイコロを2個振り、それぞれの出目を足して下さい。

*合計値が2・3・4・7・9・10・11・12のどれかであれば成功です。
 個人ボードの草マスの列の該当する生き物のチェックボックスにチェックします。

*合計値が5・6・8のどれかであれば失敗です。(実際にはペナルティがあります。
 成功するまでサイコロを振って下さい。
他の場所でも生き物も探してみましょう。

あの深い森にはきっと大物がいるに違いありません。
ただ、昆虫が多く集まる大きなクヌギの木は森の奥にあります。
そこまで道は続いていないため、分け入っていかなければたどり着けなさそうです。
"木マス"へ行き、"取る"を行います。
ただ、今まで通りの方法では行くことができません。

まず、近くの通路マスに"歩く"で移動します。
道から離れた"白枠マス"へ行くには近道をつくる必要があるので"繋ぐ"を行います。
"繋ぐ"にはいくつかルールがあるので説明書5ページの"近道のルール"を参照して下さい。

"繋ぐ"ではやる気を1消費します。
やる気の消費は元気と異なり一度消費したら戻ってこないので注意して下さい。
"近道のルール"に従ってマーカーで通路マスと木マスとを繋ぐ線を引きます。
草木をかき分けながら進んだことで、通った跡に新たな道ができました。
これからはこの道を辿ればこの木まで簡単にたどり着けるはずです。

木に昆虫ゼリーを仕掛け、虫網を構えて大物がやってくるのを待ちましょう。
近道は線の色に関係なく全ての駒が通ることができます。
"歩く"で木マスへ移動し、"使う"で虫取りセットを使って"取る"を行います。
草マスと違って木マスでは"取る"一回につき昆虫ゼリーを1個消費します。
サイコロを2個振って下さい。

*合計値が2・3・4・5・9・10・11・12であれば成功なので、木マスの該当する生き物にチェックします。

*合計値が6・7・8のどれかであれば失敗なので、再びサイコロを振って下さい。
大物を探すために上を向いて歩いていたので、あなたは木の根っこに引っかかって転んでしまいました。

幸いにもケガはありません。
しかし、お気に入りの虫網が折れてしまいました。残念ですがもう使い物にならないでしょう。
虫取りセットのチェックを消して下さい。
虫取りに夢中になるあまり、喉の渇きも忘れていました。
急いで自動販売機を探しましょう。
手番5回以内で、今までのアクションを使いながら"自販機マス"を目指して下さい。
手持ちの並はじき3つを消費すると手番が1回終わります。
近道を引いて距離を短縮するのもいいでしょう。
錆びかけた赤い自動販売機を見つけました。
太陽が容赦なく照りつけ、喉がカラカラだったので思わず駆け寄ります。
"自販機マス"で"買う"を行います。
元気の消費はなく、手番に何度でも行えます。

個人ボードの100円玉のチェックを消し、ジュースにチェックします。
チャリン・・・ピッ!・・・ガコンッ
よく冷えたオレンジジュースが出てきました。
一息に飲み干しましょう。
"食べる"でジュースを消費して下さい。
ジュースの効果でやる気が3回復します。
やっと水分補給ができました。生き返った心地です。
照りつける太陽ももう気になりません。


再び出発しようかというところで、お釣りをとってないことに気づきました。
あやうく忘れるところでした。自動販売機のレバーを下げます。


・・・何度も下げてみますがお釣りが出てきません。
どうやらお釣り返却口が故障しているようです。


50円も損した今、このまま引き下がるわけには行きません。

周りに人が居ないことを確かめ、自動販売機の下をのぞき込みます。
運良くお金が落ちているかもしれません。
"自販機マス"で"買う"をしたとき、お釣りが戻ってこないので注意して下さい。
"自販機マス"上にいるとき、手番に1回"探す"でお金を獲得できるチャンスがあります。
"探す"では元気の消費はありません。
サイコロを2個振って下さい。

*合計値が5・6・7・8・9であれば5円玉を、
 10・11・12であれば50円玉を、2であれば500円玉を獲得します。

*合計値が3・4であれば失敗です。
 (実際にはペナルティがあります。)再び振って下さい。

合計値と金額が異なりますが、"通路マス"でも同様に手番に1回"探す"ができるので覚えておいて下さい。
意地になってしばらく自動販売機の下に手を突っ込んでいると、唐突に
「よお!そんな格好して何してんだ?」という声が聞こえました。

慌てて振り向くと真っ黒に焼けた坊主頭の少年が物珍しそうにこちらを見ていました。

「あれ、おめぇこの町のもんじゃねぇな、どっから来た?もしかして都会か?
オレがこの町案内してやるよ。だからおめぇも都会のこと教えてくれよな。」
あなたと同じくらいの年頃の少年は親しげな笑みを浮かべ、そう言いました。
各自"友達駒"を1つずつ持ち、自分のプレイヤー駒の隣のマスに置いて下さい。
元気を2消費し"呼ぶ"を行います。
"呼ぶ"では隣接している友達駒を仲間にできます。
プレイヤーカラーと同じ"バンド"を友達駒に斜めに掛け、先ほどのマスに置いて下さい。
少年に声をかけると
「お、やっとしゃべった。」と嬉しそうに寄ってきました。


先ほどのことを説明すると
「あー、これな。この町の自販機はみんなボロいからな。
まあ、買えるだけいいじゃんか。それよりさっき必死だったな?
たしかに50円つったら大きいもんな。うーん・・・よし!ちょっとついてこいよ。」
と笑い、駆けていきました。

「遅いぞー!ここまでこれたらいいこと教えてやるよ!」
少年の足は速く、すぐにその姿が小さくなりました。
なんとか頑張って追いつきましょう。
隣にいる友達駒を、自分のプレイヤー駒と同じエリアの、色の塗られていない家マスに置きます。
アクションを駆使し、手番5回以内で友達駒と同じマスたどり着いて下さい。
(どうしても無理な場合は別の家マスに変更して下さい。)
「お?来たな。さて、これは誰の家でしょうか?
・・・オレの家だと思った?残念、昆虫博士の家でしたー。」
少年はおどけて笑います。


「この町のじいちゃんはそろって生き物の研究に夢中になってんだ。オレんとこもそうなんだけど、なんか競ってるみたいでさ。
だからさ、もしなんか捕まえたらどの家のじいちゃんでもいいからあげてみな?じいちゃんたちはもう歳でそんなに集められないからすっごく喜ぶんだ。
そしてさ、なんと!小遣いが貰えるんだぜ!
・・・な?いい話だろ?いいか、このことはオレたちだけの秘密だぜ?」
その言葉に力強く頷き、あなたは引き戸に手をかけます。

「ここじゃこういうとき"ごめんください"っていうんだ。」
と少年がアドバイスをくれました。
"売る"で生き物をお金に換えることができます。
元気の消費はなく、手番に何度でも行えます。

生き物のチェックを消し、換えた生き物の欄の下に書いてある金額を獲得します。
(このシナリオではカブトムシは"売る"ことができません。)
おじいさんにお礼を言い、家を後にします。
「な?小遣い貰えただろ?さて、次はどうしようか。
よし、駄菓子屋へ行こう!また競争だぜ?ついてこい!」

そう言うと少年はまた勢いよく走り出しました。
追いかけましょう。
友達を"駄菓子屋マス"に置き、手番4回以内でたどり着いて下さい。
息を切らして少年のもとへたどり着くと
「友達になった記念だ。飲みな!」とラムネが飛んできました。
何とかキャッチし乾杯します。

見よう見まねで蓋を押し込むとカランといい音がして泡が吹き出しました。
急いで口を付けますが、ビー玉に塞がれて中身が出てきません。
「なんだ、飲んだことないのか?そこの窪みにビー玉引っかけてみな。」
少年に教えてもらい、やっと飲むことができました。
炭酸が疲れた体に染み渡ります。
やる気を4回復して下さい。
ただし、やる気の上限は6なので、それ以上持つことはできません。
獲得してからすぐに消費する場合はわざわざチェックしなくても大丈夫です。
「ここのばあちゃんがくせ者でさ。ちょっと入ってみな。」
少年にうながされガラス戸を開けると、無愛想なおばあさんが怪訝な目を向けてきます。

「おや?見ない顔だね?珍しいもんはないが好きに見とっとくれ。」
そう言うと後ろを向き、たばこをふかし始めました。


駄菓子がところ狭しと並んでいます。
何か買おうとすると少年が小声で
「あのな、あのばあちゃんボケてるからか知らんけどお釣りくれないんだ。
そのくせ足りないときは年寄りを馬鹿にしてなんたらかんたら
っていう長い説教をしてくるから気をつけろよ。損するからなるべくぴったり買いな?」
と耳打ちしてくれました。
計算しながら購入しましょう。
"買う"を行います。
駄菓子屋でもお釣りは戻ってこないので注意して下さい。

アメとガムとラムネはやる気が回復します。
キャラメルとアイスは元気が増える効果があります。
ただ、並はじきは3個までしか持てないので、この効果は消費したその手番のみ有効となります。
ジュースは駄菓子屋では購入できません。
昆虫ゼリーは購入できますが、"食べる"ことはできません。
買い物を終えて駄菓子屋を出ると、少年が思いだしたように
「さっき水筒をバスに忘れたって言ってたよな?ちゃんと預かってくれてるはずだ。
バス停行ってみようぜ。よーい、どんっ!」
と駆け出しました。
友達を"バス停マス"に置き、手番3回以内でたどり着いて下さい。
バス停に到着した丁度のタイミングでバスがやってきました。
「ラッキー!聞いてみようぜ。
すいませーん。水筒の忘れ物ってないですかー?
・・・お?あるってよ。」


水筒が戻ってきました。日光で暖かくなっています。

「よかったな!ちょうどいいからバス乗ってくか?
・・・あ、そっか。今日さんざんバスに揺られてきたんだっけ。
じゃあまたにしよう。ありがとーございましたー!」
少年は早口にまくしたてるとペコリと頭を下げます。
あなたもそれにならいバスを見送りました。
水筒はシナリオ用のアイテムなのでチェックはしません。

"バス停マス"では"乗る"で元気を2消費し、さらに30円消費することで行えますが、今回は行いません。
他の"バス停マス"や"駄菓子屋マス"、"万屋マス"に移動できます。
10円玉3枚でのみ"乗る"が行えます。
水筒のお茶を飲もうとすると
「やめとけって。ずっと太陽に当たってたんだ。腐ってるかもしれないじゃん。」
と止められました。

道ばたに中身を捨てると
「よし、じゃあ井戸に行って冷たい水を代わりに入れよう!決まり!」
とまた走りだそうとします。

今度は遅れをとらないように先陣を切って井戸を目指しましょう。
友達駒は"バス停マス"にとどまります。
"古井戸マス"に手番2回以内でたどり着いて下さい。

足りない場合はやる気を2消費することで"歩く"こともできます。
ガサガサ草木をかき分けて道無き道を突き進みます。
「おい、待てって。ちょっとどこ行くんだよ!なにもこんなとこ突っ切らなくても・・・
お?井戸だ!おめぇやるな!」
後に付いてきた少年は目を丸くして驚きます。


「よし、見てな。この桶をこうやって投げ込んでっ!
そして滑車の取っ手を回し、あれ?固くて回んねーや。」

少年を手伝って一緒に水を汲み上げましょう。
友達駒を"古井戸マス"に移動します。
元気を1消費し"汲む"を行います。
錆びていて固かったものの、なんとか桶を引き上げることに成功しました。
「ん?やけに少ないな。
あーこれ昔の井戸だからそんな溜まってないのか。
せっかくこんなに冷えてるんだ。水筒はまたにしてここで飲んでこうぜ!」
"汲む"をしたのでやる気を3回復して下さい。
1回"汲む"を行うとその井戸は枯れてしまいます。その"古井戸マス"に"∨印"を付けて下さい。
井戸水で喉を潤していると、蝉の鳴き声が一段と強くなりました。
「よし!せっかく森に来たんだ、何か捕まえるか。
あ、虫網折れたんだっけ・・・オレのは秘密基地に置いてあるしどうすっかなー。

そうだ!道具なんかなくったって取れるとこがあるんだ。」
少年はそう言うとまた駆け出しました。
友達を"田マス"か"土マス"に置き、手番1回以内でたどり着いて下さい。
「ここなら素手で取れるぜ!さあやってみな?」
言われるがままガサガサやると何かに触れました。
上手く取れるでしょうか。
虫取りセットがなくても"田マス"と"土マス"であれば"取る"が可能です。
"取る"を3回行って下さい。
どの合計値でどの生き物が獲得できるかは、それぞれの生き物の欄の下に書いてあります。
失敗した場合は振り直して下さい。(実際にはペナルティがあります。
成功した場合は"取る"を行った地形マスの列の該当する生き物にチェックして下さい。
ふと気づくと少年の姿が見あたりません。

少し待つと息を切らして戻ってきました。

「ごめんごめん。取れた?ひとっ走りして虫網持ってきた!
2本あるから1本貸してやるよ。
次は何でも屋に行こうと思ってさ。駄菓子屋と違って高いからお金貯めないと買えないから。
じゃあ、いろいろ探しつつ行こう!」
お金や生き物を探しながら何でも屋を目指しましょう。
虫取りセットにチェックして下さい。
これで"草マス"や"木マス"で再び"取る"ができるようになりました。
ここからは実際のゲームと同様に"取る"で失敗したときのペナルティが発生します。
サイコロを振り直すこともできません。

今のマスで失敗したとして実際にやってみましょう。
足元のマスに"×印"を描いて下さい。
×印のあるマスでは、全てのプレイヤーが"取る"を行えなくなります。
さらに、個人ボード右上の×印を描いたのと同じ地形マスに"斜線"を引いて下さい。
斜線の引かれた地形マスでは、失敗したプレイヤーのみ今後"取る"ができなくなります。
(ただし、田・土・草・木の全ての地形マスに斜線が引かれた場合は"取る"ができなくなってしまうので、全ての斜線を消し、再び取れるようになります。)

"取る"だけでなく、手番に一回できる"探す"も使いながら効率よくお金を集めて下さい。

実際のゲームと同様に友達駒も動き始めます。
友達駒はプレイヤー駒のアクションが全て終わった後に、
"最大3マス移動"・"繋ぐ"・"取る"・"探す"
のうちどれか1つを行えます。
友達駒が獲得した生き物やお金も個人ボードにチェックします。

全てのプレイヤーの所持金が250円を超えたところで、
プレイヤー駒と友達駒を"万屋マス"に移動して下さい。
陽もだいぶ傾いてきたところで、何でも屋にたどり着きました。
少年に続いてのれんをくぐります。
ほのかにお酒の匂いが漂う店内は様々な物で埋め尽くされていました。


「いらっしゃい!おう、アイツんとこのボウズか。
もう夏休みか。いいよなぁ〜子どもはよ〜。」
人の良さそうなおじさんが少年に話しかけます。
「おっちゃんこんちは!昨日から夏休みなんだ!いいだろ?
今日はオレの友達に何でも屋を教えようと思ってさ。」


おじさんがあなたに気づいたようです。
「お、新顔か?いらっしゃい!
このボウズは何でも屋って呼ぶんだが、本当はよろず屋っつうんだ。覚えとくれ。
何が欲しいんだい?」


少年が折れた虫網を差し出します。
「うん、おもちゃとか見に来たけど、それとは別に用があってさ。
これって直せない?転んで折っちゃったみたいなんだ。」
おじさんは手にとって眺めると
「ああ、こんなもんすぐ直してやらぁ。」
と言って奥の部屋に入っていきました。


「よかったな!直るってよ。さすがおっちゃんだぜ。
んじゃあ、それまでに欲しいもん決めるか。」
少年にうながされ、一緒に店内を回ります。


あなたが釣り竿を手にとり眺めていると
「お!釣りしたことあんのか?」
とおじさんが虫網を携え戻ってきました。
首を横に振ると
「釣りはいいぞ?ここの川では鮎もとれるしな。
・・・よしっ、特別大サービスだ!
それ持ってっていいぞ!
ボウズに釣り教えてもらいな!」
と釣りセットをプレゼントしてくれました。
元通りになった虫網も受け取ります。
釣りセットにチェックして下さい。
お金が余っているのでさらに"買う"で玩具を購入できます。
(今回のみお釣りが戻ってきます。)
おじさんにお礼を言って外に出ると、山が紅に染まっていました。
ヒグラシの鳴き声が響きます。


借りていた虫網を少年に返しました。
「いやー、直ってよかったな!
次は釣りにでも行くか?オレがコツを教えてやるからよ!」
走りだそうとする少年を引き止めます。

ここまで親切にしてくれた少年にまだ何も恩返しができていませんでした。
虫カゴから相棒を取り出し、少年に手渡します。

「え?オレにくれんの?いいのか?
大事な相棒なのに・・・ありがとな。友情の証として大切に育てるわ!」
唐突な出来事に戸惑いながらも喜んでくれたようです。
カブトムシのチェックを消して下さい。
坂道にさしかかったところで少年が思い出したように口を開きます。
「さっきの何でも屋のことなんだけどさ、あのおっちゃんいっつも酒飲んでて酔っぱらってるから計算がおかしいんだ。
今日は珍しく酔ってなかったけど。
気を付けなよ?この町で買い物するときはピッタリになるように!
これ常識な?」


腰に手を当てて偉そうに言う少年でしたが、突然
「あっ、いっけね!買い物で思い出した!母ちゃんにおつかい頼まれてたんだった!
すっかり忘れてた!怒られるー!
まだまだ釣りしたり、大人が"ごう"とか呼んでる謎の洞窟入ったり、秘密基地とか神社とかいろいろ連れてきたかったのに!
くっそー!ごめん、じゃあまたな!」
と言うが早いか夕日を背に駆けていきます。

唐突な別れに言葉も出ず、あなたは伸びる影をただ見つめることしかできません。

姿が坂の向こうに消えかけたとき
「おーい!夏の間ここにいるんだろー!
いつでも声かけてくれよなー!また明日も遊ぼうぜー!」
という声が聞こえました。

あなたはそれに大きく手を振って応えます。

彼のおかげで初日から夏を満喫できました。

おじいちゃんとおばあちゃんに早くこのことを伝えましょう。
友達駒をしまい、最短の手番で祖父母の家を目指して下さい。
すっかり日も暮れた頃、おじいちゃんとおばあちゃんの家に着きました。
玄関の引き戸をかけたところで、少年に教えてもらったことを思い出し「ごめんください。」と声をかけました。


「はーい。」と声がしておばあちゃんが奥から顔を覗かせました。
「あれ、遠いところ一人でよぉきたねぇ。
しばらく見んうちにおおきなって・・・
夏のあいだうちに泊まるんだって?なんもないけどゆっくりしていきんさい。
じぶんのいえだと思っていいからね。
ごはんできとるよ。ほらあがってあがって。」
と促され部屋に入ると、

「ああ、いらっしゃい、待っとったよ。

この町を見てきたんかい?ど田舎でなんもないだろう?
え、もう友達ができたのかい!そいつはあすから楽しみだなぁ。ここの子んらはみんな元気でたくましいぞ。
みやげ話を楽しみにしとったでな。さあ、すわってすわって。」
とおじいちゃんが席を勧めてくれます。

夕食の談話に花が咲きます。

今日のことを思い返しながらヒノキが香る浴槽に浸かりました。

用意してくれた部屋に戻り、天井からぶら下がる電球の紐を引くとあたりは闇につつまれました。
窓から外を覗くと見たこともないような数の星が夜空に瞬き、近くの小川で蛍が飛び交っていました。


都会から遠く離れた山奥のこの土地は、不便ではあるものの自然の魅力に満ち溢れていました。
楽しい夏休みが過ごせそうです。


布団に入ると今日の疲れがどっと押し寄せ、あなたは深い眠りにゆっくりと落ちていきました・・・
これでインスト用シナリオは終わりです。
マスやアクションについて理解できたでしょうか。

今回説明できなかった"抜け穴マス"・"神社マス"・"地蔵マス"、"トラック"とタイルの使い方、アクション"入る"・"作る"・"掘る"・"潜る"、ドローイングの消し方、細かいアイテムの説明などについては、ゲーム中に適宜説明書を参照して下さい。

この状態で、次のゲームに進むのもいいでしょう。
お疲れさまでした。
© 2016 SoLunerG